🌱第1章:なぜ「自分が正しい」と思ってしまうのか
正直に言うと、私もずっと「自分が正しい」と信じて生きていました。
誰かと意見が違うとき、表面では笑っていても、心の中ではこうつぶやいていたんです。
「いや、それは違うと思う」
「きっと私の方がちゃんとわかってる」
そんな風に、気づかぬうちに“自分基準”で相手をジャッジしていました。
でも…気づいたら、人が少しずつ離れていったんですよね。
職場での会話はぎこちなくなり、恋人には「あなたって、いつも正論しか言わないよね」と言われたこともあります。
そのとき初めて、「あれ、私、もしかして間違ってた?」と胸がズキッとしました💦
あの頃の私は、**「正しさを守る=自分を守る」**と思っていました。
でも実際は、「自分の正しさ」で相手を傷つけていたんです。
人は誰でも、自分の考えに“確信”を持ちたい生き物。
それは、自分を保つための大切な心の支えでもあります。
心理学ではこれを 自己整合性(Self-consistency) と呼びます。
人間は、自分の中の「正しい世界観」を壊されたくない。
だから、たとえ相手の意見が筋が通っていても、
心のどこかで「いや、私は間違ってない」と跳ね返してしまうんです。
でもね、「正しさを持つ」こと自体は悪いことじゃないんです。
問題は、それが思い込みや支配に変わったとき。
「自分が正しい」と強く信じすぎると、
知らぬ間に「相手が間違っている」という構図ができてしまう。
そしてその瞬間、人間関係は少しずつ軋み始めるんです。
まるで、見えないヒビが心の奥に走るように。
🧠第2章:「正しさ」は安心感を与える脳の仕組み
では、なぜ人は“正しさ”にこんなにもこだわってしまうのでしょう?
実はそれ、脳の仕組みなんです。
アメリカ心理学会(APA)の調査によると👇
🔹 約78%の人が「自分の意見を否定されると不安を感じる」
🔹 約63%の人は「議論中、相手の話を聞きながら反論を考えている」
つまり、ほとんどの人が「理解」ではなく「防衛」の姿勢で会話しているんです。
脳科学的に見ると、「自分が間違っていた」と認めるのは“危険信号”を意味します。
なぜなら、間違い=集団から浮く=孤立のリスク、という原始的な恐怖が働くから。
つまり、「正しさ」を主張するのは、実は
👉 孤立したくないという不安の裏返し。
「私は正しい」と思いたいのは、
“自分を守りたい”“安心したい”という、
ごく自然な人間の本能なんですね😌
ここでちょっと比べてみましょう👇
| 優先しているもの | 一時的な安心 | 長期的な幸福 |
| 正しさを守る | ◎ 自尊心が保たれる | × 関係が壊れやすい |
| 間違いを認める | △ 少し恥ずかしい | ◎ 信頼・成長が生まれる |
この表を見ると、「正しさ」って実は“短期的な安心”にすぎないことがわかります。
それでも、私たちはついそこにしがみついてしまう。
なぜなら、「正しさを手放すこと」は“自分という存在が揺らぐ”ように感じるから。
例えば、Appleの創業者 スティーブ・ジョブズ。
彼も若い頃、「自分の正しさ」を強く信じるあまり、仲間と何度も衝突しました。
完璧を求めるあまり妥協を許さず、結果的に自分が立ち上げたAppleから追放されてしまいます。
のちにジョブズは語っています。
“I was right, but I was alone.”
(私は正しかった。でも、孤独だった。)
この言葉には、「正しさ」が人をどれだけ遠ざけるかの真実が詰まっています。
私たちも日常の中で、
「相手が間違っている」と感じた瞬間に、
ほんの少し表情が硬くなったり、声のトーンが変わったりしますよね。
それが繰り返されると、
相手は“意見を聞いてもらえない”と感じ、
心のシャッターを静かに下ろしてしまう。
気づいたときには、もう以前のような関係には戻れなくなっていた──
そんな経験、ありませんか?🥲
💔第3章:「正しさ」に固執すると起きる人間関係の崩壊
私たちはみんな、心のどこかで「正しいことをしたい」と思っています。
でも皮肉なことに──その“正しさ”が、人との距離をいちばん遠ざけることがあるんです。
🏠 家庭編:「言ってることは正しいのに、なんか冷たい」
ある日の夜、夫婦の何気ない会話。
妻が「最近、子どもがスマホばかり見てて心配」と話したとき、夫がこう返します。
「でも、今の時代SNSも情報源だよ。制限ばかりじゃ逆効果だよ。」
──言ってることは正しい。
でも、妻が求めていたのは「意見」ではなく「共感」なんですよね。
妻の気持ちは「不安をわかってほしい」なのに、
夫は「正しさ」で安心させようとした。
このズレが、静かに関係の温度を下げていくんです🥶
👔 職場編:「正論がチームを疲弊させるとき」
私の以前の上司は、誰よりも仕事ができる人でした。
でも、会議ではいつも「それは違う」「こうあるべきだ」と正論で切り返すタイプ。
最初は尊敬していた部下たちも、次第に意見を言わなくなり、
会議室はシーンとした空気に包まれるようになりました。
結果、上司はこうこぼしました。
「なんでみんな意見を出さなくなったんだろう?」
実はその瞬間、もう“信頼”ではなく“恐れ”でチームが動いていたんです。
正しさで相手をねじ伏せると、
人は「学び」ではなく「防衛」にエネルギーを使うようになります。
そしてそれは、創造性を奪い、組織の活力を奪っていく💨
🌐 SNS編:「正義のコメント戦争」
SNSでも、この“正しさの罠”は毎日のように起きています。
たとえば誰かが失言をしたとき、
「それは間違ってる」「常識がない」と炎上が起きる。
でも冷静に見ると、どちらも“正しさ”を語っている。
つまり「正義 × 正義」がぶつかっているんです⚔️
心理学ではこれを 道徳的優越(Moral Superiority) と呼びます。
「私は道徳的にあなたより正しい」という感覚が、
人の中に“優越感”と同時に“敵意”を生み出すんです。
皮肉ですよね。
正義を守るために始まった言葉が、いつの間にか誰かを傷つけている。
まるで“正しさ”が凶器になってしまう瞬間です💥
🌟第4章:著名人の実例で見る「正しさの代償」
「正しさ」を貫くことは、時に大きな成果を生む一方で、
その強さが“人との絆”を壊すこともあります。
ここでは、2人の著名人──スティーブ・ジョブズ と イーロン・マスク の歩みから、
「正しさの代償」と「乗り越え方」を見ていきましょう。
🍎 スティーブ・ジョブズ:正しすぎる完璧主義の孤独
Apple創業期のジョブズは、まさに「正しさの鬼」でした。
「最高のデザインでなければダメだ」「完璧でなければ意味がない」と、
妥協を一切許さない人。
彼のビジョンは正しかった。
でも、その“正しさ”を貫くあまり、
周囲は次第に疲れ、意見を言えなくなっていきました。
結果として、ジョブズは自分が創業したAppleを追われることになります。
のちに彼は語っています。
“I was right, but I was alone.”
(私は正しかった。でも、孤独だった。)
──この言葉には、深い示唆があります。
人は正しくあることよりも、「一緒にいたい」と思える人のそばにいたい。
たとえ少し間違っていても、温かさのある人が人を動かすんです🔥
🚀 イーロン・マスク:正義を伝える難しさ
一方、テスラとスペースXの創業者 イーロン・マスク もまた、“正しさ”に強い信念を持つ人。
彼はよくSNSで、自分の考えをまっすぐに発信します。
ただし、初期の頃は「言い方がきつすぎる」と批判を浴び、
社員との衝突も少なくなかったそうです。
彼が変わったのは、ある社員との対話がきっかけ。
その社員がこう言ったそうです。
「あなたの言ってることは間違っていません。
でも、あなたの伝え方が人を遠ざけているんです。」
この一言でマスクは、「正しさ」と「伝え方」は別だと気づいたそうです。
それ以降、彼はチームとの対話を増やし、
以前よりも“感情”を大切にするリーダーへと変わっていきました✨
ジョブズもマスクも、どちらも世界を変えた天才。
でも彼らの転機は、“正しさを貫いた瞬間”ではなく、
“正しさの伝え方を変えた瞬間”にあったんです。
「自分が正しい」と信じることは、確かに強さ。
でも、「相手を理解しよう」とすることは、もっと深い強さです。
💡第5章:なぜ間違いを認めることが怖いのか
「自分が間違っていたかもしれない」と気づいたとき、
胸の奥がキュッと痛くなる感覚、ありませんか?😣
私はあります。
頭では「謝った方がいい」ってわかっているのに、
心が「負けた気がする」と拒否してしまう。
これは、意志が弱いからでも、プライドが高いからでもありません。
人間の自然な防衛反応なんです。
心理学では、この現象を 「認知的不協和(Cognitive Dissonance)」 と呼びます。
簡単に言えば、
自分の信じていたことと、現実が食い違うとき、
心の中にモヤモヤした不快感が生まれる。
だから私たちは、それを“なかったこと”にしようとする。
「いや、あの人の方が悪い」「あの状況なら仕方なかった」
──そうやって自分を守ろうとするんです。
でも実は、“間違いを認めること”は自分を壊す行為ではなく、
新しい自分をつくる行為なんですよ🌱
心理学者のレオン・フェスティンガーはこう言っています。
「人は誤りを認めるとき、初めて本当の自由を得る。」
間違いを認める勇気は、「負け」ではなく「柔軟さ」の証。
それができる人は、強く、そして優しい人です。
🤝第6章:正しさより大切な“関係を守る思考法”
正しさを追いかけるほど、私たちは“相手を理解する”ことを忘れてしまう。
でも、ここで大事なのは「どちらが正しいか」ではなく、
「どうすればお互いに心地よく生きられるか」です🌈
🔸ステップ①:判断より、まず“理解”を置く
相手の話を聞くとき、
頭の中で“評価”を始めていませんか?
「この人、ちょっとズレてるな」とか「それは違うよな」とか。
でも、相手がその考えに至った“背景”を見ようとすると、
不思議とイライラが減るんです。
たとえば、反対意見を言う人は「意地悪」じゃなく、
「不安」だから声を上げているのかもしれません。
“理解しようとする姿勢”は、沈黙の中でも伝わります✨
🔸ステップ②:正しさを伝える前に、「気持ち」を伝える
人は理屈で納得しても、感情で動きます。
だから「それは違うよ」よりも、
「そう思う気持ちもわかるよ。でも私はこう感じたんだ」と伝える方が、
ずっと届きやすい。
私自身、この言い方に変えてから、
不思議なくらい人との関係がスムーズになりました😊
🔸ステップ③:一呼吸おいて「相手の世界」を覗く
感情が高ぶったときこそ、たった一呼吸置いてみてください。
その1秒が、言葉を“攻撃”から“対話”に変える魔法です🫧
「正しさを押し付けない」というのは、
“自分を否定する”ことではありません。
むしろ、自分も相手も大切にする“成熟した選択”です。
🌿第7章:今日からできる小さな実践とチェックリスト
最後に、私自身が実践している
「正しさの罠」から抜け出すための小さな習慣を共有します👇
✅ 毎日のチェックリスト
- 今日、誰かの話を“最後まで”聞けた?👂
- 相手の言葉を「間違い探し」ではなく「背景探し」で聞けた?
- 反論したくなったとき、「私は今、何を守ろうとしてる?」と自問した?
- “正しさ”より“関係”を選べた瞬間はあった?
- 間違いを認めたとき、「恥」より「軽さ」を感じられた?
この5つを意識するだけで、
人との距離がゆるやかに、そして確実に変わっていきます。
人は「正しい人」より、「理解してくれる人」に心を開きます。
正論より、寄り添う言葉の方が、ずっと強い。
🌈まとめ|正しさを手放すと、心がやわらかくなる
「正しいことを言ってるのに、なぜかうまくいかない」
──それは、相手があなたを嫌ってるわけでも、
あなたの考えが間違ってるわけでもありません。
ただ、“正しさ”という鎧が、少し硬すぎただけ。
その鎧を少し緩めると、
相手の言葉も、表情も、ちゃんと見えるようになります。
正しさを手放すと、心がやわらかくなる。
そして、やわらかい心の人に、人は自然と集まってくるんです🍃
📣 今のあなたへ、一言だけ。
「正しい自分」でいようと頑張りすぎなくて大丈夫。
“間違えても、ちゃんと立ち戻れる自分”でいれば、それでいいんです。
📘 まとめのあとに|今後の発信予定とご案内
このブログでは今後も、
• 「途中でやめない人」が実践する継続の心理法則
• モチベーションに左右されない行動力の磨き方
• 成果につながる習慣を設計する実践メソッド
など、成果を出すために必要な行動心理と自己啓発のヒントを、
わかりやすくお届けしていきます✍️
✨ さらに!今回の記事だけでなく、これまでの記事でも
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